2016年8月28日日曜日

子連れフランス旅日記 <ぶらり3泊バルセロナ 編>



Hola!  情熱の国スペイン初上陸!
9月から地元の幼稚園が始まるので、その前にと、息子とまた旅に出た。

ボルドーのワイン博物館みたいなところに行ってみたかったのだけど、けっこう遠いし、息子を連れてワイン巡りもな〜・・と思ったので、もう少し近場に変更。バルセロナは、南フランスからはとても行きやすい観光地なのです。ポルトガルに行ったことはあっても、スペインには行ったことがなかったレアな私。

オーベルジュの前から、バスに乗って、さあ、出発!


 「スペインって日本?」何を聞いているんだい、君は。

 モンペリエまでバスで片道3時間半。これがけっこうキツいのよね〜。行きは元気な私。

バスに揺られて、ふたたびモンペリエへ。
モンペリエでは、タイ&中華のお店に入ってみた。

 「西遊記みたいな店だね」怪しい雰囲気に、喜ぶ息子。

 ジルベルト・ジルとか、マイルス・デイビスとか、わ〜、けっこうすごい人来てるんだ。


パパイヤとパイナップルのサラダ。美味しかったな〜。

期待もしていなかったんだけど、かなりおいしかった、この店。
息子に頼んだ白米も、タイ米なんだけど、もっちりしっとりして、とっても美味。
やっぱりアジアンはいいね〜!と、お腹をさすりながら店を出た。

トラムでバス乗り場のSabinesへ行き、バルセロナへのバスに乗り込む。
バルセロナへは、モンペリエから4時間。
しかしここが始発ではない。
なんとリヨンから来たバスだった!!

なぜかまた最後部座席が空いていたので、息子と2人でゆったり座る。
息子の前に、青白い顔で、少年が寝ていた。
思い切り車酔いしているもよう。かわいそうに・・・。数十分おきに、「ゲエエ〜ッ」とやっている。

しかし、うしろでぴょんぴょんしているうちの息子が気になる様子。
少し言葉を交わすと(まったくかみ合っていない)、いきなり仲良く遊びはじめた。


 「Je m'appelle S !」フランス語で話しかけるものの、スペイン人の彼は「???」





 スペインへ向かう風景。ときどき海が見えて、とても気持ちがよかった。

 来月6歳になるというパオ君は、バルセロナのサグラダファミリアから3ブロックのところに住んでいる。
息子たちが仲良くなったので、自然とその両親とも話すことに。
パパは英語ができるので、パパを介して、3人で話した。

 バルセロナでは、バス乗り場から地下鉄まで誘導してくれた。優しい家族だった・・・!

 パオ君は長男。上に、2人お姉さんがいるのだけど、一番上のお姉さんはもう22歳だって!
リヨンに住んでいるので、彼女を訪ねて、1週間フランスでのバカンスを楽しんだのだとか。
「長距離バス最高だよね〜安いし」
とパパは言っていたが、車酔いの激しいパオ君には地獄だと思いますよ。

パオ君は息子と並んで座り、息子の差し出すプリングルスをもりもり食べて、しばらくは元気に遊んでいた。
しかし、ふたたび「オエエエエ〜ッ!」
だよね・・・。お気の毒・・・・。

バスは30分ほど遅れてバルセロナに到着。
優しい家族の導きで、目指す駅に無事行くことができた。

今回は、Airbnbというサイトを使って、民泊に挑戦してみた私たち。
場所は、ガウディ作グエル公園のすぐ隣にある、高層アパートメント。カタルーニャ広場から、バスで20分ほどの高台にあった。

バルセロナを旅するに当たって、決めていたことがあった。
「タクシーには乗るまい」。

バルセロナはタクシー安いし、流しを止めて乗ることもできて安心なんだけど、 それでも塵も積もれば。
それに、タクシーに乗ってしまうと、自分のいる場所を確かめることができなくなる。
わりと東西南北がきちんとした地形だからバスもわかりやすいし、公共交通機関で行くぞ!!

カタルーニャ広場から地下鉄の駅を上がると、もう薄暗くなっていた。
ガイドブックも何も持ってないので、とりあえずツーリストインフォメーションに駆け込み、地図と路線図をゲット。
民泊先のホストとメッセンジャーでやりとりしながら、ドキドキしてバスに乗り込んだ。
Google mapを使って、位置を確認。この日ばかりは1dayパケ放題。
なんとか到着した頃には、もう真っ暗。

アパートメントは、広いリビングにきれいなキッチン、トイレとお風呂も2つあり、ベッドルームが3つ。地階には小さなスーパーもあり、とても快適だった。
ホストのラウラが出迎えてくれて、ほっと一息。
この日は、スーパーでハムやパンなどを買って、簡易に夕食。息子は疲れてすぐに寝てしまった。

お風呂上がりにリビングでビールを飲みながらスマホを見ていたら、11時頃に、別の宿泊家族が帰ってきた。
「いまから夕飯食べるけど、一緒にどう?」
とフランス語で言われ、つい、「え?いいの?」

アルジェリアから来たという若い子連れの夫婦。
牛肉のステーキ、レバーのステーキなどを焼いて、食べさせてくれた。
「ハラルだから、スペインでは食事難しいのよね〜」
と奥さん。
そうか、豚肉食べないんだっけ。飲酒もしないんだよね。
目の前でサラミを食べてビールをかっくらっていた私、恐縮。

だいたい、アルジェリアがどこにあるかよくわかっていない。
無知って恥ずかしいなあ。

でも、いろんな話をした。アルジェリアのこと、イスラムのこと、食事のこと、日本のこと、フランスのこと。それから、お互いに子連れなので、子育てについて。

学生時代、旅をしていた頃を思い出した。こんな風に、いろんな国の人と旅先で話した。

でも、あの頃より、今のほうが楽しい、と思った。
若い頃は、もっともっと無知だったからだ。


 リュックの肩ひもがずり落ちちゃってる息子。


翌朝は、歩いてすぐのグエル公園からスタート。
もっと早く起きて行くべきだったと思う。すぐに日がのぼって、どんどん暑くなってきた。

 「遊具ないの〜」と息子。公園というと、遊具があると思っている。


 おもしろい造形。見ていて飽きない。

 「これきれい・・・」

 有名なトカゲにも会えた!

グエル公園から、土産物屋をひやかしながら、街へ降りていった。
ラ・ペドレラと呼ばれるカサ・ミラに到着。
ここも面白かった!見応え十分。
しかし入場料が・・・27ユーロは高すぎじゃないですかね・・・。
息子はタダだからいいものの、大人2人だったらけっこう痛手だぞ。



屋根の上の変なヤツは、煙突なんだって。わあ〜。すごい。


 かつての住居をイメージした展示もあった。こんなところに今でも住んでいる人が本当にいるんだな。いいなあ。

この曲線。素敵だな。街が全部ガウディ作だったらいいのになあ。それは維持費がかかりすぎるか。

昼食は、ビーチまで行って、シーフード。
バルセロナといえばシーフードだよね〜♪とホクホク。
が、行ってみて、ふと気付いたのだけど、うちの息子、シーフードが好きではない。


 ムール貝も3個くらいしか食べなかった。

パエリアは、「海老の味がする・・・」と半泣きで食べていた。

すまぬ、息子・・・。
肉のパエリアにするべきだった。

この後は、歩きすぎて、なんだか頭が痛くなってしまった私。
いったん、アパートに帰って、シエスタ。

というか、たぶん軽い熱中症だったと思う。
カロナールでも効かないので、ロキソニンを飲んで、水をがぶ飲みして、ベッドに横たわった。元気な息子は、「公園行こうよ!」と私を揺り動かす。
「ちょっと頼むから寝かせて・・・」
テレビを見ていてくれと頼んだが、リモコンが壊れていてつかないという。
何もしてあげることができないまま、私は寝てしまい、息子は一人で遊んでいた。

ふと目を覚ますと、すっかり夕方(というか19時くらい)。息子が、私の枕もとに立っていた。
「お母さんが、痛いのが、かわいそうだから」
と言う。

ものすごく申し訳ない気持ちになった。
心細かったことだろう。
誰もいないアパートで、おもちゃもなく、何をしていたのだろうか。

眠ることでロキソニンも効いて、頭痛も収まったので、近所をお散歩してみることにした。

坂道を降りて、パン屋や八百屋、電気屋など、地元の人が利用している小さな店が並ぶ通りを歩いた。どこかで夕飯でも、と思ったが、さほどお腹もすかないので、またアパートで夕飯をとることにして、買い物。


 肉はとても状態が良く、安い。また行くことがあれば、ここで買い物をしたいと思った。

いいお肉屋さんを発見して、ハンバーグに成形されたひき肉と、ワインを買った。
イベリコの生ハムもスライスしてもらって、Aさん家の子供たちにお土産にしよう、と息子と話した。

八百屋でサラダも買って、アパートに戻る。
アパートには、なぜかお米があったので、鍋でご飯を炊いた。

このガスパチョが美味しかった。これ、日本でも売っているかなあ。



この日の夕飯。 ご飯はけっこうしっとり炊けた。どこのお米なんだろう。

野菜は出来合いのガスパチョと塩で炒めてみたら、ものすごく美味しかった。
息子も、ハンバーグを美味しいと言って、私の分も半分以上食べた。
食べなさい、食べなさい。昼の魚介はほとんど食べられなかったのだから。

なんで鎌倉に住んでいるのに、魚介が苦手なのだろう、うちの息子は。
だから南仏の山奥でもやっていけるんだなあ、肉好きだから・・・。

 肉屋さんで買ったリオハ。5.5ユーロ。日本なら1400円といったところか。

アルジェリアの家族。楽しかったよ、ありがとう!

食事をしていると、またアルジェリア人の家族が帰って来た。
この夜も彼らはまた肉を焼いて、いろいろ食べさせてくれた。
フランス語と英語を混ぜた会話。私のなんちゃってフレンチもなんちゃってイングリッシュも、一生懸命聞いてくれる。
翌日は、ボートでアルジェリアに帰ると言っていたが、どういうボートなんだろう・・。フェリー的なもののことかしら。


 来ました、サグラダファミリア!

翌日も、良く晴れて、気温も上昇!
一番楽しみにしていた、サグラダファミリアへ、朝から行くことに。
バスに乗って、バルセロナの町並みを眺めながら行ってみた。


事前にネットで見て、夏は混むと知っていたので、9時15分の入場を予約し、チケットをスマホでダウンロードしておいた。

圧巻だった!!


「なんで入れないの・・・」

が、いざスマホを差し出しても、バーコードリーダーが反応しない。
「明るさを最大にしろ!」
とやたら言う、何度設定しなおしても明るさ最大なんだけど・・・。
すったもんだして、結局、予約番号を問い合わせし直して、紙のチケットを出してくれることになった。プンプン。
後続も見ていると、スマホの人はそういうトラブルが続出。
チケットは、出力して持って行くことをオススメします!!


 教会の内部。ずいぶん出来上がっている。

中学時代からの親友T子さんが、ガウディのファンで、彼女の部屋にはガウディの本が飾ってあった。あれは20代の頃かなあ。それを見て、いつか私も行ってみたいものだ、と思ったっけ。
教会を眺めながら、つくづくと、あの頃のT子さんの部屋を、思い出した。むしろ建築物よりも、あの若い頃の気持ちに再会したのが嬉しくて、不思議だった。

チケットは、オーディオガイド+タワーのエレベーターで、28ユーロだった。
これまた高いね〜。

しかし、タワーには6歳未満の子供は登れない。
息子は5歳になったばかり。
母子2人旅。夫に預けて順に登る、とかそういうことができない。絶対に一緒に登るぞ!と息子に言い聞かせる。

やはりエレベーターの前で止められた。
「この子は何歳?」
「6歳」
えっ、と驚くスペイン人スタッフ。
「パスポートは」
「ここにはない。別行動している夫が持っている」
「でも小さいよ」
「あなたには小さく見えるかもしれないが日本人としてはノーマルサイズだ。彼は2010年8月19日生まれの6歳です」
しっくすいやーずおーるど!いらしざん!!
繰り返す私と、そうだそうだと頷く息子(打ち合わせ済み)。
「・・・Go ahead」

イエーイ。息子とタッチしてエレベーターに乗り込んだ。

エレベーターで昇ったら、あとはすべて急な階段の上り下り。小さい子供には危険だから、という理由で、6歳未満NGにしているのだと思うが、息子はとても運動好きなので、平気だ。むしろ、私の方が疲れて、息子についていくのが大変だった。

「Oui,J'ai 6ans!」


 
 ステンドグラスもとっても綺麗だった。

 タワーから降りる途中の眺め。このフルーツ盛りの彫刻!うっとりしてしまう。


 「お母さん!おそいぞ!」すみません・・・。

見応えのあったサグラダファミリアで、息子は、お土産として、ステンドグラスの模様がついた扇子を買った。12ユーロだった。
オーベルジュのおばあちゃんにもらった10ユーロを、大事に持っていた息子。ついにここで使うときが来た、と言う。そこまでして欲しいのなら、と、2ユーロを足してやった。喜ぶ息子。

しかし、そこから地下鉄のホームへ降りて、ベンチに座っている間に脇へ置いておいた息子。ふと気付くと、扇子はもうなかった。
おそらく盗られたのだろう。
買って、およそ10分後の出来事・・・。
うろうろと探しまわってみたが、どこにもなかった。

この後、リセウの市場へ向かった。


 市場で食い倒れるぞ!


 カラフルなお菓子に夢中。

私はタパスが食べたかったのだけど、息子がピッツァがいいと言うので・・・
なぜかバルセロナまで来て、イタリアンピッツァをほおばる私たち。


「さいっこ〜にうまい〜!」

で、ここでも事件が。
リュックの脇のポケットに入れていた、息子のサングラス。
市場を出たら、もうなかった。
ポケットはネットで、ゴムが付いているので、よっぽどのことがないと落ちることはない。
これも、盗られたのだと思う。

1時間程のあいだに、2つも大事なものをなくし、意気消沈する息子。
しかしバルセロナ、恐ろしいな〜。
私はけっこう用心して、リュックをお腹の方に抱えていたので、何も盗られることはなかったが。

この話をAさんにしたら、びっくりする話をしてくれた。
義理のお母さんが、バルセロナで、アクセサリーを盗むために手首ごと切られた人を見かけたんだとか。
「日本人みたいに高そうなアクセサリーしてたら危ないで〜」
怖い怖い。

「サングラス買って・・・」

気を取り直して、ゴシック地区の散策。
土産物屋が続くが、特に欲しいものもなく。


 「お母さん!この赤いズボンが似合うから買いなよ!」

ときおり、息子がド派手な洋服や靴、アクセサリーを見かけては、
「お母さんに買ってあげたい」
と言う。
 そのチョイスがいちいちダサくて、ウケる。
「オレが大人になったら、お母さんにいっぱいかわいいお洋服を買ってあげるからね!お姫さまみたいにしてあげるからね!」
そうかい、ありがとう。いつか、ばあさんに派手な洋服たくさん買っておくれよ。

 
 カテドラル。「これもガウディか・・・」違うぜ〜。

5ユーロショップみたいなところがあったので、サングラスを買ってあげた。
もう盗まれないようにと、ホルダーも買って、首からぶら下げる。

ついでに、路上で売っていた1ユーロの扇子も買ってあげた。
あまりにも、かわいそうだったから。

 「扇子ってフランス語でなんていうんだろうね〜」

 この日は無理せず、いったんアパートで休憩をしようと思っていたのに、結局一日中歩き回った。私はまた頭が痛くなった。なるべく日陰を歩いて、水を飲む。


エスパーニャ広場へ移動。
最後の夜は、スペイン村でフラメンコを見ることにしていた。

モンジュイックの丘へ、いざ!


 なんだろう・・・このセンス。相当ダサいんだけど。帽子も本人チョイス。「バルセロナ」って書いてあるヤツ。



エスパーニャ広場から、モンジュイックにあるスペイン村までは、バスも通っているものの、結局歩いてしまった。
夕方でも陽光が強く、私はずいぶんバテていた。
それでも息子は、なぜか「せったんしゅばる!(1頭の馬!)」 と言って猛ダッシュ。ついていけない・・・。
「待って・・・」
フラフラしながら、ようやくスペイン村に到着。

ここは、スペイン各地の土産物屋やレストランなどが凝縮されたテーマパーク。
客は少なくて閑散としていたけど、けっこういいスポットだと思った。

日本でもやったらいいのに、日本村。国内外から観光客来ると思うな〜。物産館とレストラン集めて。真ん中にステージ作ってよさこいやったり河内音頭やったり。いいな〜。場所は、どこがいいだろう。東京じゃないほうがいいと思うな。どこか、アクセスはいいけど人気のない場所がいい。




スペイン村。そういえば三重にパルケエスパーニャってあったけど、最近どうなんだろう。

疲れてカフェで一休み。

スペイン語でオレンジはナランジャ。ポルトガルでは確かラランジャだったな。

「お母さんはオレが嫌いなんでしょう!」疲れて些細なことでまた喧嘩。

エル・タブラオ・デ・カルメンという、フラメンコショーが見られるレストランに、18時に入った。
私は、正直、フラメンコに全然期待していなかった。
一応スペインまで来たわけだから、食事もついてるし、行っとくか、という感じで予約してみたのだけど。
食事は、フルコースなども選べるのだけど、どうせ食べきれないからと軽いタパスのコースにしてみた。

イベリコのハムとチーズ、オリーブ、パンコントマテ。

イカ、じゃがいものフリット。もりもり。じゃがいもにかかっているこのソース、美味しかったなあ。

軽いタパスにしたつもりが、このほかにもパスタ(これは子供用なのかも)、カツレツが出て、デザートも大きかった。息子はあまり食べないし、私も一人ではなんだか食欲がわかず、ティオペペをすすって隣の人とおしゃべりをしていた。

やがてステージに、ダンサーと歌手、ギタリストが登場!

座っているのはみんなダンサー。足や手でリズムをとる。

ステージのほんとに目の前だったので、息子もガン見。

中堅どころ、年は私くらいかなあ。おばさんの激しいフラメンコ。

毎日激しく踊ってるのになんでそんなにぽっちゃりしているのかな、たぶんたくさん食べるんだろうな、なダンサー。

若い女性のダンサーが踊って、息子は大喜び。

しかしフラメンコってすごくいいんだな〜。けっこう、感動してしまった。
前の職場のレストランで、結婚式の余興でおばさんが踊ってたのを見たのだけど、BGMに合わせてすごい血相で、怖いよ〜と思ってしまい、少しもいいと思えなかった。

なるほど、今回、本物のフラメンコとは、演奏する人・歌う人・ダンサーたちが取るリズム、それらがあって初めて踊り手が生き生きと見える、つまりチームプレーであると知った。

何人か男女のダンサーが踊りを披露した後、休憩があって、満を持して登場したのがこのおばさん。
歌いながら踊る。迫力満点だった。
演奏者たちのリスペクト目線もすごくよくて、初めて見る人たちにも、この女性が別格なのがわかった。
口をポカンと開いて見ていた息子も、手を叩いて足を踏み鳴らし、すっかり夢中!


カルメン・・・湧いたよ・・・!

一番の若手男性ダンサーは動きが速すぎて全然写真撮れなかったw

隣の席には、カナダからのご夫婦。ステージの合間あいまにおしゃべりした。
旦那さんはリヨン出身で、奥さんはケベックだって。

私と息子が2人きりで旅をしていると聞くと、とても驚いていた。
「とてもいい経験をしているね。でも、あなたは寂しくない? 誰か、大人と話したいときがあるでしょう、大人の話を」
「その通り、だから今、あなたたちと話して、すごく楽しい。お酒がおいしい」
そう言うと、2人は大笑いしていた。


袖触れ合うも縁。旅はいいな。


フラメンコの後は、広場でもうひとっ走り。元気だわ〜。

スペイン村からの帰り、またバス→地下鉄→バスと乗り継いで、アパートメントに帰った。
最後のバスを待っている間、一緒に宿泊しているフランス人母娘と遭遇。
今日は何してたの〜、なんて話しながら、一緒に帰った。
「サグラダファミリア、混んでて入れなかったよ!」
とお母さん。
やっぱり夏はトップシーズン。予約なしでチケットを買うのは、長蛇の列だ。
念のためにチケット買っておいて良かった。

顔見知りに会った嬉しさで、バスの中でアクロバティックに動いていたら、転んで頭をぶつけた人。

このアパートメントでも、一人ずつベッドで寝た。「おかあさん、一緒に寝よう」って、もう言ってくれないのかな。



ここがリビング。トゥールーズから、車でバルセロナに来たという母娘。楽しいひとときをありがとう♪


アパートメントからの眺め。


メトロやバスで使える10回チケット。全部使い切って、1wayを買い足した。


最終日。
カタルーニャ広場のデパ地下で、お寿司やサンドイッチを買う。
お昼にモンペリエへ出発するバスに乗り込んだ。

「すぐ着く?」着かないよ、悪いね〜。

子供の時間感覚は、長い。
私にとって、4時間のバスの旅は、景色を見ながらぼ〜っとできて、ちょうどいいんだけど、彼にとってはやっぱり苦痛だったみたい。
パリへ行ったときは、深夜バスだったので眠ることもできたが、日中の長距離バス移動は退屈だったようだ。

海沿いのバルセロナでは、マグロが美味しかった。パック海苔巻き。

なだめすかして、ようやくモンペリエに到着。
バスはその後、なんとジェノバへ向かった。
すごいな〜、何時に着くんだろう。
今度はバスでイタリアまで行ってみようか、と息子に言ったら、「もうバスはいいや」と言われた。ww

またトイレを探して店に入る。

また乗りたいとせがまれたカルーセル。「よっしゃ麻紀に乗ってこい!」と言ったが息子はキョトン。

モンペリエから、カンプリュまでの中間地点に着くバスに乗り、のどかな風景を行く。
息子は隣に乗り合わせたおばさんと、手で影絵をやりあって遊びはじめた。
私はまた眠ってしまった。

ふと気付くと、1時間くらいたっていた。
しかしバスはまだまだ手前をのろのろ走っている。
「らくしどん」
おばさんが指差す。
アクシデント、事故があったみたい。

窓から見ると、 乗用車が反対車線を乗り越えて、ひっくり返った状態で樹にぶつかってめちゃくちゃになっていた。パトカー、消防車、救急車。けっこうな大事故だった。
この事故渋滞のせいで、終点のバス停がある街まで車で迎えに来てくれたAさんをずいぶん待たせてしまった。

こうして3泊4日(賞味2日w)のバルセロナの旅が終わった。
もう少し見たかったけど、息子と2人、これくらいでちょうどよかったかな、と思う。
息子はバルセロナを気に入ったようで、また行きたい、と言う。
それでもすでに「バルセロナ」という地名を忘れてしまい、「ブラジル、良かったよね」と言っている。オリンピックの名前を冠した場所が多かったので、リオ五輪と混乱したみたい。

迷って途方に暮れたり、口論したり、大笑いしたり、いろいろあったけど、この旅も楽しかったなあ。
ありがとう、息子。初めてのバルセロナの旅、忘れないよ!

そして、旅を助けてくれたたくさんの人たちに、心から感謝。 
MUCHÍSIMAS GRACIAS♪