2013年11月22日金曜日

おじゃったもんせ!子連れ鹿児島旅行

 両親と、叔父夫婦と、私と息子の6人で、鹿児島旅行をした。

本当は、夫も、また、叔父夫婦の娘(つまり従妹)夫妻も同行し、都合9人でのグループ旅行になる予定だったのだが、夫は仕事、従妹夫妻も理由あって来られなくなってしまった。
音頭取りは従妹のご主人K君なのだったが、肝心の彼がいないので、やむなく私が旅行計画を仕切ることに。。私は鹿児島は2度目、しかも一度目は志布志に取材で2泊だけという超ピンポイント滞在。鹿児島市内には、初上陸なのであった。

羽田空港から息子と2人で出発し、動き回る息子をなだめながらフライト、鹿児島空港に着いたときにはグッタリしてしまった。
しかし機内では隣に座っていたオバチャンが良い方で、息子の面倒をいろいろとみてくれて助かった。息子も「オバチャン、オバチャン」と言って懐くので、こういうとき、人たらしな子どもで良かったなと思う。

鹿児島空港で両親たちと落ち合うと、とたんに息子は「バァバ命モード」全開となり、私とはなかなか手もつなぎたがらない憎い奴へと変貌した。

城山公園の展望台に、桜島を見に行った。
あいにくの曇り空だったが、よくよく目をこらせば、うすぼんやりと桜島。

 無理矢理手をつないで撮影。息子の笑顔の先にはバァバ。


孫の面倒をあまりみないジィジとも記念撮影。

晩ご飯は、天文館へ繰り出して、黒豚のしゃぶしゃぶ。
肉質は悪くないのだけど、冷凍切り立てを出してきたので、はじめはイマイチだった。
肉が溶ける頃、おいしくなった。
やはり冷凍を直接しゃぶしゃぶしてはいけない。

親戚の自虐ネタで崩れる叔父夫婦。旅行中、笑いっぱなしで楽しかった。

 オリジナルポン酢がとてもおいしかった!

そして私が鹿児島でいちばん楽しみにしていたのが、こちら、しろくま!!
天文館「むじゃき」という店、芸能人のサインがたくさん貼ってあるような店だったが、やはりおいしかった。
息子は張り切ってほおばりすぎ、後半はくちびるをぶるぶるふるわせるほど寒がっていた。

 「ヨッ、こんにちは!しろくま食べます」by息子

この日、珍しく息子は1分の昼寝もしなかった。
たぶん、そんなことは初めてだったと思う。いつも15分でも昼寝をするのだけど。
旅先で愛するバァバとの再会を果たし、興奮覚めやらずという感じで、これまた珍しく夜泣きをした。30分くらい、「おかあさん!」と言って泣きわめいた。
こういうときはお母さんと言うんだな、ヨシヨシ。などとちょっと嬉しい私であった。

 月夜に浮かぶ桜島。

 朝もやと桜島。

それにしても、桜島ってほんとうにいい景色なのだった。
海も、湘南の海とはまた違って、独特の魅力があった。もっと長逗留してみたい街だ。

朝ごはんもバァバに甘えてる・・・。

そして2日目は、太平洋戦争萌えの私のたっての希望で、知覧の特攻平和会館へ!!
小泉純一郎が涙しているのをニュースで見て以来、絶対に行くぞと心に決めていた・・・
ドリーム・カム・トゥルー!!

館内には、17歳から24歳くらいまでの若い特攻兵たちが残した手紙や資料がてんこ盛り。零戦のレプリカや引き上げられた実物も展示してあり、おおっ、これが疾風!隼!などと内心盛り上がってしまった。
特攻兵の手紙は、どれも達筆で、概ね大義に沿った意志滔々と述べてあったが、ところどころに母親への思慕が漏れ出していて、涙なしでは読めなかった。

ひとしきり泣いて、心のデトックスをしたところで、お隣のラーメン屋へ。
私にはちょっと脂ぽいというか、濃かったのだけど(醤油ラーメン好き)、息子は大喜びでたっぷりと食べていた。


 息子は灯籠ひとつひとつに頭を下げて回っていた。偉い!

 鹿児島ラーメン、濃くてウマイネ!

そして、武家屋敷を見学。

この日は、晴れたり曇ったり急に雨が降ったりと、不安定な天候だった。
誰も傘を持っていなかったので、雨宿りをしてみたり、駆け足で車に戻ってみたりと、せわしなかったが、観光は楽しかった。

 ここでも無理矢理手をつないでみた。

番所鼻という景勝地へも行ってみた。
開聞岳がきれいに見えて、すがすがしかった。

番所鼻。ここ、素晴らしかった!

2泊目は、指宿の白水館へ。
ものすごく大きな旅館で、こういうところは久しぶり。
施設はかなり古いが、ご飯もおいしかったし、 部屋も広々としていて、コスパは良かったと思う。

 食事は個室で。

角煮。しゃぶしゃぶもおいしかった。

 床の間をステージにするのは、旅館でのお約束。

 家族で記念撮影。


砂蒸し風呂を体験するつもりで、やる気マンマンだったのだけど、女性ならではの理由で、無念、諦めて去った。

最終日は、宿からまた南へ足を伸ばして、長崎鼻へ。
ガイドブックに、鳥の写真が載っていたので、長崎鼻パーキングガーデンというスポットへ行ってみた。

ここが、ものすごいところだった。
料金は大人1200円。
「高いね」
と躊躇していると、切符切りのオバハンが、
「動物がいるからですね」
と、わけのわからない説明。
せっかく来たのだからとお金を払って中に入ると、なんと初めの檻に展示してある動物は、、
「ワンワン」
犬であった・・・!!

嫌な予感は高まりつつ、園内へ。
「本日のショー」という看板には、「ねずみの運動会」等、本当にやっているのかどうかわからない怪しいショーの名前が一時間おきに掲示されていた。
年中無休といいながら、園内の売店、喫茶、すべて定休日の札がかかっており、埃をかぶっていた。
そして、人っこ一人いない。
ようやく人の気配があったかと思うと、うつろな目をしたジャージ姿の青年が、一輪車で草を運んでいた。


 私の大好きな鳥たち・・・よく見ると羽並みが非常に悪い。

 客が来たのが久しぶりなのか、ギャーギャーものすごくうるさかった。

人恋しいみたいで、ガチョウたちもすり寄ってくる。

ところどころ、薄暗い建物には、猿などの動物を展示していた。
どの動物も、絶望的な表情をしていた。

「ここから出してくれよ。ひとおもいに殺してくれよ」by猿

ゴミが長い間放置されたゴミ箱。
壊れたままの椅子。
誰もいないステージ、濁った池・・・。
園内を散策しながら、みんな、無口になってしまった。


 フラミンゴの姿はなかった。

何を展示していたのか、今はほったて小屋。

毎年赤字を重ねているはずのこの施設が、なぜクローズされないのか。
死ぬのを待つだけの動物たちが哀れで、悲しい気持ちになり、園を後にした。

それはそうと、帰りは空港までのドライブをおしゃべりで楽しみ、最後は空港近くのレストランで食事。


「バァバ!バァバ!」イタリア旅行で預けた10日間の絆は強靭。

別れを予期したのか、さらに母にベタベタする息子。
空港では、一瞬息子が目を離したスキに、母には隠れてもらい、人さらいのように先の便へと連れ込んだ。
「バァバは?」
と息子が聞くので、テキトーに飛行機を指差し、
「バァバはもうあの飛行機に乗って、お家に帰っちゃったよ」
「ふ〜ん」
このあたりがまだ子ども、慰撫しやすいものである。
 これでもう少し知恵がついてくると、引き離すのが難しくなりそうだ。

帰りの飛行機では、私と一緒に関東上空までぐっすりと眠り、スムーズに帰ることができた。
バスで大船まで帰り、夫と落ち合って、サイゼリヤで夕飯。
サイゼリヤのランブルスコが非常においしいので、驚いた。あれで1050円、薄利多売ってすごい。

疲れたけれど、両親、叔父夫婦のおかげで、今回の子連れ旅行もエンジョイすることができた。両親も老いてきたし、今後何があるかわからないので、こういう旅行はまめに企画して、思い出作りに励むとしよう。

平ちゃん、お母さん、ミキちゃん、ケイコちゃん、お世話になりました。
またお正月にお会いしましょう!