この扁桃炎がなかなかやっかいで、彼は1週間、保育園へ行くことができなかった。
熱は、解熱剤で下げてもすぐにまた上がってしまうし、喉や口の中が痛いようで、指を口の中に入れて泣きわめく。
先日の日曜日には親友のFumikoさんのウェディングパーティーもあったので、実家から母にヘルプに来てもらった。息子は終始ご機嫌斜めで、母も相手をするのがきつかったんじゃないかな。出かけることもできないし、むずかる孫の世話をしただけで、帰すことになってしまった。
なんとか熱も下がった火曜日は、ハーフバースデーの撮影会をしたメンバーで、ふたたび1歳の記念撮影。
息子も甚平、蝶ネクタイ付きのロンパース、カジュアルボーダーTシャツといろいろ着替えて撮ってもらったのだけど。
これがもう、機嫌は悪いし、病み上がりで顔色も悪いしむくんでるし・・・トホホ。ハーフバースデー、あの頃の輝きはどこへ・・・
私はふだんし慣れない抱っこをずっと強要され、くたびれてしまった。
仕上がりは楽しみだけど・・・いい顔が撮れているか心配だな・・・
まあ、どんな表情でも、その時の貴重な記録と考えれば・・・
Nagasakiさん、よろしくお願いします。
そして昨日はようやく保育園に復帰。
用意も済ませて、何度も本を読み聞かせして(最近何度もやらされる、クドいのよね〜)、いざ出発。その前に、庭の草木にお水をやらねば!
と、私はウッドデッキに出て、ガラス戸を閉め、ホースで水を散布した。
ふと振り返ると、息子がガラス戸の鍵をいじっている。
ああっっ、半分閉まりかけているではないか!
「ちょっと、やめて!開けて!」
と叫んだら、息子はニヤーとして、カチャッと完全に鍵をかけてしまった。
「ぐをーー!!!」
玄関は、慎重派の夫がいつも出がけに鍵をかけてしまう。
密室状態になったわが家・・・
慌てて私は隣家に駆け込み、ヘルプを頼んだ。
キッチンの小窓だけ、鍵がかかっていなかったので、網戸をこじあけた。
窓は、何というか、全開しないタイプの、下からちょっと開けるだけ、みたいなヤツなのだが、そこに脚立を持ってきて、なんとか入ろうとしたのだけど・・・
ケツがつっかえて入りまへん!!
そこでお隣の4歳児に入ってもらおうとしたのだが、完全拒否!
どうしよう・・・もう消防を呼ぶしかないのかと思っていたら、お隣のパパが、その薄い隙間からヨガのようにして足を折り畳み、家への侵入に成功。
痩せてるってすごい・・・そして、体がやわらかいんですね・・・
玄関の鍵をあけてくれて、息子を無事救出。
20分くらいひとりぼっちにされた彼は、ひきつるほどのギャン泣きだった。
いや〜、ほんとに、肝を冷やしました。
お隣の、む〜パパ、ほんとにありがとう! ご近所付き合いって、ほんとにありがたいな。
というか、私・・・、痩せます!
と、そんなハプニングの後、遅刻して保育園へ送り届け、仕事にも遅刻、ヘトヘトで帰ってきて、息子に夕食を食べさせようとしたが、これが、食べない。
ごはんと、ぶどうはかろうじて食べるのだが、 おかずはすべて拒否。口に寄せたスプーンも払いのけるので、つい、カッとなってしまった、わし。
「なんで食べないの!」
と、(たぶん)はじめて息子にキレてしまった。
一瞬キョトンとして、そして息子は、悲しそうな顔をした。
あ〜、やってもた、これは・・・どうしよう、と思ったのだけど、フォローの笑顔すら浮かばない、へろへろのわし・・・
無言で皿を片付けて、しばらくしてから、後悔の念が襲って来た。
息子はゴキゲンで車のおもちゃをにぎって「ブーブー」と言っている。
その背にむかってごめんね、というのが精一杯だった。
そして今日、保育園にお迎えに行ったとき、園長先生が、
「今日もよく食べてましたよ!おやつのそうめんも、ペロリでしたよ!」
と言うので、びっくり。
家では麺類なんて、ほとんど食べてくれない。2すじくらいが関の山の息子。
「えっ、そうなんですか。手づかみでぜんぶ食べてましたよ」
手づかみで・・・麺を・・・
そうか。
そうだったのか〜〜!
家を汚したくないばかりに、私はスティック状の食物以外は触らせないようにしていた。
麺も細かく切り刻んで、スプーンで無理矢理口に運んでいた。
そう話すと、園長先生は、笑って教えてくれた。
「この頃はなんでも自分で確かめたいんですよね。多少は汚れるのを覚悟で、やりたいようにやらせてみると、家でも食べると思いますよ」
「わかりました、今日からワイルドに行きます!!」
「そうですよ、はやりのワイルドで!」
鼻息あらく家に帰り、夕食の準備。
こども椅子の下に新聞紙を敷き詰めた。
今日のメニューは、大根スティック味噌田楽、ゆかりのおにぎり、豆腐とキャベツのスープ。息子が欲するままに、どんどん手に持たせ、汁碗も手渡し、やりたいようにさせてやった。
すると、食べること、食べること!
もう、気持ちがいいほど食べてくれた。
汁碗も、器用に手で持って、自分でスープだけ飲む。具は、手で掴んで食べる。
あ〜、こういうことだったのか・・・
見ながら、つくづく考えた。
息子が成長していることに、気づいてやれなかったのだな、と。
息子は、私以上にイライラしていたに違いない。自分で確かめながら、味わって食べたいのに、勝手に口にスプーンを押し付けてくる母親。うざかったろうね!
よし、この調子でこれからはワイルドに行こう。
そうしよう!
そんな感じで、新米子育て生活は続いております・・・
これがやりたかったんじゃ、はよ気付かんかい!