2015年8月25日火曜日

恐竜博物館とハッピーバァバデー

この夏もいろいろあったんだけどなぁ〜!
あっという間に、秋の気配・・・
旅行をしたり、働いたり、仲間と飲んだりして、おもしろおかしく、慌ただしく過ぎて行く夏。


 盛り上げるヤングw

8月19日、息子は、私の実家で、4歳の誕生日を迎えた。

その前の週から、バァバに連れられ、一人、私の実家で過ごしていた息子。
ジジババとの暮らしにも慣れたもので、家や庭で走り回ったり、ショッピングセンターに入り浸ったり、プールに行ったりして、とにかくエンジョイしていたらしい。
こちらも子を預けるのにすっかり慣れて、職場仲間と深酒したり、夫と2人でふだんは行けないレストランにて食事をしたり、大人の時間を満喫した。
父母よ、いつもありがとうございます。

正方形のケーキを4つ買って組み合わせる。結局たくさんケーキを食べない息子にはちょうど良かった。

バァバからのお誕生日プレゼントは、妖怪ウォッチ プロトタイプu だったかな、プロトタイプってなんだろう、なんだか知らないが、新しい妖怪ウォッチであり、それまで息子はメダルしか持っていなかったので、これにはずいぶん喜んだ。

音がうるさいんだよな〜コレ。


誕生日の翌日からは、私たちから息子へのプレゼント旅行!
息子が夢にまで見ていた福井県の恐竜博物館へ、早朝5時に出発した。

名古屋から車で3時間。
高速道路はずっと土砂降り・・・天気予報は、曇りときどき雨。
そこはスーパー晴れ男の息子、きっと肝々ポイントでは晴れることだろう、と信じていたが、あまりに降るので、少し不安になった。

福井県に入ると、雨も少し穏やかになって、到着した頃には、ほぼやんだ。
さすがスーパー晴れ男♪
勝山市に到着すると、ところどころに現われる恐竜のフィギュアに、みんなで興奮!

「かつやま恐竜の森」は、恐竜博物館をはじめ、疑似ジュラシックパークのディノワールド、恐竜の遊び広場などが集まる、日本一の恐竜テーマパークだ。
朝8時に到着した私たちは、少し広場で息子を遊ばせ、9時半に予約をしておいた「化石発掘体験」会場へと向かった。


恐竜柄の甚平に、恐竜のクロックス。全身恐竜ファッションで恐竜博物館へ。注目集めてた!
 

 「肉食恐竜の化石を掘るぞ!」と張り切る息子。

どうせすぐに飽きて、ヤングだけが掘り続けることになるだろう、という予想を裏切り、意外にも夢中になって石を割る息子。
30分ほどの発掘体験を、休むことなく真剣にやり続けた。



 ゴーグル姿もサマになってるね!


平らなところに移動して、さらにコツコツ!



 なんちゃらパールとかいう貝の化石を掘り当てた!

この発掘体験で知ったんだけど、化石って黒いのだ。
恐竜の骨は白いイメージがあったけれども、あれは化石を型にして造ったものなんだなあ。
息子は何も見つけられなかったが、ヤングは「油」と「貝」の化石を発見。
記念に石をいただいて帰った。


息子の大好きなスピノサウルス!「スピノは魚を食べるんだよ」らしい。

発掘体験中から、太陽が顔を出し、暑さが増してきた。
やった、ますます晴れた! 今のうちに屋外展示をまわっておこう、と、次に向かったのはディノパーク

「ライフサイズの恐竜が住む森」という遊歩道で、口や手が動く恐竜のフィギュアが20体くらい点在していた。息子は大喜び、しかしニセモノとわかっているのか、怖がることはなかった。


 後ろにいるのはマメンチサウルスだよ!

ランチは、朝のニュース番組で見た「恐竜バーガー」。
「サンドイッチ感のハンバーガーです」
という意味不明のコピーが掲げられていたが、食べて納得。サンドイッチみたいな食感で、とても軽い。パンは糖分が高めの、コストコのディナーロールみたいな味だったけど、とってもおいしかった。


 恐竜型のナゲットもおいしかった。

早朝わざわざ起きて、炊き込み御飯のおにぎりを作ってくれたバァバ。
このバーガーを分けて、朝に残ったおにぎりも全部食べて、ランチ終了。

そして向かった、恐竜博物館。
企画展も常設展もすべて流し見。展示の文字を読もうとするも、息子は走っていってしまう。


 広くて疲れた〜。展示内容はまだ息子には早かったかな。

 博物館のショップで、スピノサウルスの高いフィギュアを誕生日プレゼントとして購入させられて、恐竜の森を後にした。




これからショーを見ます!

続いて向かったのは、勝山市民会館。
DINO-A-LIVE」という恐竜の着ぐるみのショーが行われているというので、恐竜の森でチケットを買って、14時スタートの回を見ることにした。

スタートまで少し時間があったので、勝山市役所付近をぶらり。


だ、誰も歩いていなかった・・・。

人っ子一人いなくて、なんだか怖いくらい寂しい町であった・・・。
もっと恐竜で町おこししたらいいのに。。
恐竜丼に恐竜うどん、恐竜アイス、そういうのやればいいのに・・・何もなく、町にひとつだけあるという酒蔵に寄って、日本酒を2本買った。


 そして始まった恐竜ショー!
東京の会社が演出しているらしく、ショーはなかなかおもしろかった。

始まるぞ〜ワクワク♪ 1階には、座敷席も。

 キターーー!アロサウルス!

飼育員を伴って、アロサウルス、ラプトル、ティラノの3頭が順に現われた。
客席まで顔を突っ込んで脅してくる恐竜に、息子はタジタジ。

「いやだ〜こないで!!」あんなに好きなのに・・・。


 「ウワァアァァ〜お母さんの顔が〜!!」息子絶叫。

 「お母さぁん!!!」息子が泣けばなくほどおもしろくなる私。。

 ショーは、恐竜がしゃべるでも、何か芸をするでもなく、ひととおり暴れて観客を脅したところで、終了。さほど長くもなく、息子もしっかり怯えたことだし、総じて良かったんじゃないかしら。




「琵琶マスの刺身、最高〜」

恐竜ショーを堪能した私たちは、それから福井を後にして、滋賀へ南下。
福井の食べ物が大好きなので、途中サービスエリアに寄って、お土産を買い込んだ。
へしこ、永平寺味噌、鯛醤、ウニ醤などなど・・・。

ちなみに、この「@@醤(ひしお)」という製品、めちゃくちゃうまい!!!
ちょっと高いのだけど。


鯛醤は、お湯で薄めて、お吸い物にしたり、野菜のおひたし、鍋なんかに使える。しみじみと鯛の旨味が広がって、た、たまりません。

ウニ醤は、TKGの仕上げにひとかけ・・・、朝からゴージャス飯完成!!!
ネットでも買えるみたいなので、なくなったらすぐ買い足そうと思っている。


 それはそうと、
滋賀では長浜の料理宿「想古亭げんない」にステイ。
昔から一度泊まってみたいと思っていた宿。
20年くらい前から泊まってみたいと思っていたので、今回行ってみたら、ものすごく古びた宿になっていた。
趣は、庭師で凝り性だった祖父の家のよう、臭いは無精だった叔父の家のような、独特の・・・古い家の臭い。
チェックインしようとすると、間違えてキャンセルだと思っていたようで、「エッ」と言い、「大丈夫ですよ、」と取り繕って急に用意をしはじめた宿の人々。
かすかな不安がありながらも、二階へ上がる。

二間続きの部屋はやたらと広くて、3人きりの私たちは身を寄せ合うようにして座った。部屋の広さに対してテレビがものすごく小さく、テロップも目を細めて見る私・・・。


お食事は1階の囲炉裏のある部屋で。
琵琶マスや、川魚の佃煮、地元の田畑でとれた野菜の煮付けなど、山深い場所の料理。
どれもしみじみとおいしかった。


高速肩たたきをする息子。人生至福の時を味わうヤングw


近江牛。4つの味わいで。こうして細かくカットされて、味も違えば、高級な肉も食べやすいと思う。家でも真似してみよう。

私が今回の夕食で一番おいしいと思ったのが、このお出汁。濃厚な昆布のお出汁が、最高だった。焼きなすの香ばしい風味。また食べたい。


朝食は、眺めのいい広間だった。
釜で炊いたご飯がすこぶる美味しかった。


中央にあるジャガイモと卵のあんかけ、私も作ってみたい。息子は卵を食べないが・・・。


足を入れられる座敷。息子は田楽味噌でご飯をペロリ。


かつて、祖父の家には離れがあって、囲炉裏が設えてあった。
囲炉裏を囲んで座り、栗の菓子を食べて、祖父が「ものすごく高かった」と恭しく出して来た茶碗で御薄を飲んだ。あの茶碗はどこへ行っただろう。きっと高いものではなかったと思う。祖父はたまにホラを吹く、愉快な老人だった。

いま思えば、あの離れも、ああ、あの離れも(いくつかあった)、あの池も、群れ泳いでいた鯉たちも、小さな滝も、すべて、バブルの賜物だった。
私自身は公務員の娘だったので、バブルの恩恵をあまり感じなかったけれど、自営業だった祖父の家を思い返すと、「あれこそがバブルか」と嘆息する。

家業を継ぐはずだった伯父が病に倒れ、はじめに逝った。祖父母も亡くなり、いとこたちは別の土地を選んで家を建てた。もう誰もあの囲炉裏端に座ることはない。

息子との日記を綴るとき、どうしても回顧主義になるのは、子供だったときの私の目線に重なるからだろう。

囲炉裏から母方の祖父を連想し、一方で、古い家の臭いからは父方の伯父を思い出した。
母屋を建て替える前の、玄関から台所まで土間打ちだった、父の実家。

カビのような、獣脂のような、植物の発酵したような、それらがない混ぜになった古い日本家屋独特の臭いは、何から発せられていただろうか。台所のだるまストーブでエイヒレなどを焼きながら、ビニール張りの円椅子に伯父や父が座って、コップ酒を飲んでいた。

大人はあんなものを食べたり飲んだりして、何が楽しいのだろう、と嫌悪したものだが、今では私はそれらが大好物な上に、憧憬からか、自宅にも土間を打った。

野蛮な話し方に知性を感じさせず、自分勝手で強引な印象の伯父だったが、彼が死んだ後に産まれた私の息子は、胎内から出たばかりのとき、顔が伯父にソックリだった。
「アッ、わたし、伯父さんを産んでしまった」
と思ったが、その後はすぐに夫に似た。あれは何だったのだろう。

「野蛮な話し方に知性を感じさせず、自分勝手で強引な印象」などと亡くなった伯父の特徴を書いたけれど、これって今の私に近いものがある。
血縁とは、やはり、切っても切れないものがある。久しぶりに、伯父に会いたいような気がする。

なんだかずいぶん脱線してしまった。。
ふたたび、恐竜の旅の続き。

宿をチェックアウトして、近隣観光へ。
余呉湖を眺めて。


余呉湖。誰もいない。と思ったら変なカップルがカマロに乗って来て、静寂を破った。

それから渡岸寺へ、十一面観音様を拝みに行った。

観光がダルいお年頃になってきた息子。
お寺の駐車場に車を停めると、「え〜歩きたくな〜い〜」などと言う。
私も子どもの頃(からつい最近まで)、旅行における観光がクソ面倒くさいと思っていたので、気持ちはわかる。でも4歳はまだ早くないか!


「恐竜とお散歩しよう」などと言っておだてて、連れ出した。


母がだ〜い好きな井上靖先生の碑ですよ!

十一面観音像は素晴らしかった、詳しくないので何がどうすごいのかわからないのだけど、素人にも訴えるものがあると思った。

説明をしてくださる方がいて、椅子に座ってお話を聞いたのだけど、息子が「もう出たい」「帰ろうよ」などと言うのでなだめるのに必死・・・。


写真撮影禁止だったから残念だったけど、ネットで画像拾いました、
全部お顔が違う、どのお顔も、自分に問いかけてくるように見える。

それでも、ひととき、白洲正子気分を満喫。
たまにはこういう旅も必要だなあ、と思った。

このところ、文学少女だったときに愛着を持っていたものと、とんとご無沙汰。
院生の頃は、先輩とよく文学をテーマにした旅に出かけて、文学碑とかお墓とか、小説の舞台とか、めぐったものだけど、本すら手にとらなくなっている。

アメリカンドラマのロケ地で、萌え〜とか言ってる場合じゃないな、たまには文学めぐりでもして、心を清めよう! せっかく鎌倉に住んでいるんだから! 
と、思ったが、さて。

昭和な写真が撮れた♪


渡岸寺から、長浜の黒壁スクエアへ。

近隣でいちばん評判のよいラーメン屋さん「こtetsu」でランチ。

濃厚な鶏のスープ〜美味!

海洋堂のフィギュア博物館へ行き、息子は恐竜のガチャガチャを、私は岡本太郎のガチャガチャを。

ここでも恐竜みつけた!

黒壁スクエアといえば、ガラス。
何かいいガラスの器があれば買い求めようと思っていたけど、ファンシー系なものばかりが目について、何も買えなかった。


炭入りのチョコソフトを食べて、泥棒のようになる息子。


どこでも恐竜を持ち歩いて♪


最後にふな寿司など、また酒のつまみを買い込んで、実家へ戻った。


ひとつ年上のいとこ。大の仲良し!

実家では、近くのプールへ行ったり、いとこと遊んだり。

花火をしよう、と買いにいったが、もうシーズンの終わりだからか、仕掛け系の花火セットしか残っておらず、仕方なくそれを購入。
隣町の打ち上げ花火をチラチラみつつ、弟の家族と花火を楽しんだ。


 こんな大きな花火を持つハメに・・・。


お約束、ヤングの天に召される姿。


息子は10日以上過ごした私の実家。
日曜日の午前中に、いざ鎌倉へ戻ろうと、車を走らせると、無念のパンク・・・。

近所でタイヤを交換して、昼も近くなったので、お店でひつまぶしを食べて、さあ、今度こそ帰ろう、と、息子にトイレへ行くように促すが、
「バァバの家でする!バァバの家に帰る!」とゴネはじめた。
そこで、 もう一度、実家に立ち寄った。

もうお別れをしたと思い込んでいたバァバが、涙目で息子を迎え入れる。
コーヒーをいただいて、今度こそ、鎌倉へ。
最後にバァバに会えて気が済んだのか、息子は素直に車に乗り込んだ。
母にも、息子にも、いいことをしたな、と思った。


子どもがゴネるとき、泣いたりするとき、無理にねじ伏せるのではなくて、少しだけその意思に添ってあげたほうが、ものごとがスムーズに進むことがある。
(もちろん、聞いてやれないワガママや、友達を傷つけるようなことがあれば、容赦なく叱りつけるのだけど)
子どもの、そのときだけの無垢でささやかな欲求、その意図を汲んで、叶えてやる余裕を、できるだけ持っていたいと思う。

鎌倉に戻って、
「今回の旅で、何がいちばんおもしろかった?」
と息子に聞いた。当然、
「恐竜!」
と答えるかと思ったが、
「バァバ!」
と答えた。
そうか、それはそれで、良かった。

4歳の誕生日おめでとう、息子。
来年は、さあ、どんな誕生日を迎えるのかな?